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自転車保険の全国の加入率は約6割に 保険義務化の広がりに加え、コロナ禍の自転車需要も一因?

03月04日 17時30分
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自転車が歩行者や自転車と衝突し、相手に重大な障害を負わせたり死亡させたりしてしまうなど、高額な賠償金が発生する深刻な自転車事故も珍しくない。

そのような事故が社会問題となる中、2015年に兵庫県が自転車の事故に備える保険(個人賠償責任保険等)への加入を義務付ける条例を設けて以降、全国にその流れが広がっている。

2018年度には国土交通省がひな形となる標準条例を作成し、自治体による義務付けをサポート。

2020年度は東京都など8つの自治体が加入を義務化した。

 au損害保険(東京、以下au損保)は、2018年度から全国の自転車利用者の自転車保険への加入率を調査・発表している。

2020年度も全国の自転車利用者の男女17,229人を対象に、同様の調査を行った(実施期間2021年1月18日~同20日)。

 まず全体に、「自転車の事故に備える保険(個人賠償責任保険等)に入っているか」を質問したところ、「加入している」と「おそらく加入している」と答えた人を合わせると59.5%(10,244人)で、昨年に続きアップした。

2018年度から2019年度の加入率増加は1.3ポイント、2019年度から2020年度は2.2ポイント増加で、伸び幅が大きくなった。

同社は、新型コロナ感染対策で公共交通機関や駅などでの「密」状態を避けるために自転車利用への関心が高まったことも、保険加入率増加の一因になったのではないかと推察している。

 加入状況を、義務化地域と義務化していない地域に分けて見てみると、義務化地域で65.3%、義務化していない地域で48.7%と、義務化地域が16.6ポイント上回った。

なお、2018年に義務化した京都府が2年連続の加入率トップで、73.1%だった。

義務化地域の保険加入者に加入のきっかけを聞いたところ、「生活圏の自治体で保険加入が義務付けられたから」と答えた人が23.8%でトップだった。

 2020年度に新たに義務化した地域(山形県、東京都、山梨県、奈良県、愛媛県、福岡県)の平均加入率は62.2%で、昨年度の平均加入率51.5%から10.7ポイント上昇した。

中でも、日本で自転車保有台数が最も多い東京都の加入率は62.7%で、昨年度の50.6%から12.1ポイントも増えた。

 条例による義務化が、加入を後押ししている面もあると見られる。

2021年度に新たに義務化が予定されている地域(宮城県、群馬県、宮崎県、大分県、千葉市、岡山市)の現時点の平均加入率は53.0%で全国平均より6.5ポイント低くなっているが、同社は、義務化により加入率の増加が見込めるのではないかと見ている。

 近年では、自転車で加害事故を起こし、賠償金額が高額となる事故が後を絶たない。

警視庁のHPによると過去には、男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前から車道を斜め横断し、対向車線を自転車で直進してきた20代の男性会社員と衝突。

男性会社員に言語機能の喪失の重大な障害が残った。

東京地裁は平成20年6月に、9,266万円を命じる判決を出している。

また、男子小学生が夜間の帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別の無い道路で歩行者の60代の女性と正面衝突したケースも。

女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い意識が戻らない状態となり、神戸地裁が平成25年7月に9,521万円の賠償を命じる判決を出している。

 自転車保険(自転車の事故に備える保険)への加入義務付けとは、「自転車利用中の事故で他人に怪我をさせてしまった場合などの損害を賠償するための保険・共済への加入」が義務化されたことを指す。

自分が、対象となる保険・共済等に加入しているかが分からない人もいるかもしれない。

「自転車保険」等の名称で販売している傷害保険の契約の有無のほか、火災保険や傷害保険の特約、クレジットカードなどの付帯を確認し、「個人賠償責任保険」が契約(付帯)されているか確認することが必要だ。

警視庁HPの「自転車利用中の対人賠償事故に備える保険等への加入義務化」のページでは、加入の有無を確認できるチャートも掲載している。

 自転車事故に備え、個人賠償責任保険ではなく、自転車事故を重視したいわゆる「自転車保険」として販売されている保険に入るメリットもある。

au損保の「自転車向けほけんBycle」には、コースにより「個人賠償責任補償は最大3億円(示談代行サービス付き)」、「自転車が事故や故障等により自力で走行できなくなった際に24時間365日対応の『自転車ロードサービス』で50kmまでの希望の場所に搬送」などの特徴がある。

 自転車事故に備える保険への加入義務付けは、「被害者の保護」と「加害者の救済」を目的としている。

公道を利用する全ての人が安心・安全な生活を送れるよう、自転車事故に備えた保険への加入、補償の内容などを確認しよう。

 
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